認知症と上手につきあうケアと予防の方法【ニンチケア】
原因

原因・要因……認知症になる脳のメカニズムとは?

当たり前だと思っていることがわからなくなってしまう認知症。心の病気でも、老化現象でもなく、脳の病気であり、他の病気によって引き起こされます。認知症とは脳が障害を受けることで、さまざまな症状が現れてしまうのです。このページでは、脳のメカニズムと認知症の関係に迫ります。

動物とは違い精神活動を営む人間の脳とは?

人間の脳は大脳・小脳・脳幹からなり、それぞれに働きが決まっています。最も人間らしい活動をするために機能するのは、大脳であると言えます。

人間と動物は何が違っているのでしょう? 人間も動物ですが、脳に刺激を与えることによって進化してきました。人間の行動や考え方が、他の動物と違っているのは大脳の違いによるものです。

脳の中心的役割を果たす前頭前野

人間の脳は前頭前野が発達して大きくなっています。前頭前野が発達しているために、人間は人間らしい精神活動を可能にしているのです。

前頭前野には次のような働きがあります。

  • いろいろなことを考える
  • 行動をコントロールする
  • コミュニケーションをとる
  • やる気をだす
  • 集中する
  • 注意を払う
  • 気持ちのコントロールをする
  • 記憶する
  • 意志決定をする

このように、前頭前野には動物の中でも、人間にしかない働きがあるのです。

認知症の症状と前頭前野の関係

認知症の症状として、コミュニケーションが取れない・感情のコントロールができずに急に怒り出してしまう、食事などの日常生活が自分で出来なくなるといった社会的な問題に大脳の前頭前野が関与しています。認知症の症状のうちの社会生活に関する障害は、大脳の萎縮による前頭前野への影響によるものとされています。

脳トレで認知症予防・改善

近年「脳トレ」という言葉をよく耳にしますが、認知症の予防・改善に効果があるという報告がされています。脳のトレーニングを行うことで前頭前野が活性化されるためです。

どうして古い記憶は忘れない?

認知症は原因となる病気によって、障害を受ける脳の部位が違っています。アルツハイマー型認知症では一番初めに障害を受けるのが海馬です。海馬は大脳辺縁系の一部であり、記憶に最も関与しています。

新しい記憶には海馬が関与しています

脳の中で記憶が作られますが、新しい記憶と古い記憶は関与する部位が違っています。さまざまな情報はまず海馬で記憶され、大切なことや強く印象に残ったものだけを大脳皮質で記憶します。

そのため、アルツハイマー型認知症が発症すると、海馬が障害を受けるために新しいことを覚えることが出来ませんが、大脳皮質はそのままなので古い記憶はしっかりと残っているのです。

アルツハイマー型認知症は海馬の損傷でわかる

アルツハイマー型認知症の場合、最初に障害があるのが海馬です。海馬の損傷が見つかるとアルツハイマー型認知症であることがわかります。近年、脳のMRI画像の解析に関する研究が進んでいます。早期発見によって進行を遅らせることがあるため、早期の海馬の損傷を見つける研究が進んでいるのです。今後の普及が期待されています。

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