認知症と上手につきあうケアと予防の方法【ニンチケア】
老化,高齢者,初老期

老化との違い……誤解されやすい高齢者や初老期の認知症

認知症は症状が出ていても老化現象と間違いやすく、発見が遅れることがほとんどだとか。病院を受診して認知症と診断された人の半数以上が発症してから2年以上経過しているといいます。早期発見のために、症状を見逃さないように、老化現象と認知症との違いを確認していきましょう。

初老期認知症

18歳〜65歳未満で発症する認知症を若年性認知症といいますが、40歳前後〜60歳くらいで発症する認知症を初老期認知症とも言います。老化が始まるのは個人差がありますので、比較的早い時期に物忘れなどの老化現象が始まっても、「年をとってきた」などと、認知症を疑わない場合が多いようです。

初老期でも認知症は多く発症しています。初老期のほうが進行しやすく、悪化しやすい傾向があり、働き盛りの時期でもあるので、本人だけでなく家族へ大きな影響を与えてしまいます。老化現象との違いをしっかり把握して、早い時期に発見することが大切です。

認知症と老化現象はどう違う?

人は誰だって年をとると物忘れが増えたり、体力が低下したりするものです。

しかし、認知症の初期症状にも同様な症状があり、なかなか見分けがつきません。どう見分けたらよいのでしょうか?

認知症の「物忘れ」と老化の「物忘れ」

老化によって物忘れが多くなるというのは誰にでもみられ、思い出すのに時間がかかるかもしれませんが、ヒントを与えることによって思い出すことができるものです。しかし、アルツハイマー型認知症の場合は記憶そのものがなくなってしまうので、ヒントを出しても思い出すことはできません。

たとえば、しばらく会ってない人の名前がなかなか出てこないのは物忘れであり、会ったことすら忘れてしまって、誰だかわからないというのは認知症の症状だと言えます。また、認知症の場合には、食事をしたことそのものを忘れてしまい、「ご飯を食べていない」「食べさせてもらえない」と思ってしまいます。老化による物忘れでは、何を食べたかを忘れることはあっても、ご飯を食べたかどうかは忘れないものです。

つまり、認知症の物忘れと老化の物忘れは、そのもの自体を忘れてしまっているのは認知症の可能性があり、ヒントを出すことによって思い出すことができるのは老化による物忘れだと言えます。

また、老化での物忘れは自覚がありますが、認知症の場合は物忘れの自覚がありません。そのため、何か大切なものをなくした場合など、老化では大切な物を探したり見つける努力をしますが、認知症の場合は大切な物を盗まれたと思ってしまうこともあります。

認知症は進行する

認知症と老化現象の違いは進行性にもあります。老化はあまり進行しませんが、認知症は進行していきます。認知症の原因となる病気によって進行の仕方には違いがありますが、アルツハイマー型認知症では徐々に進行していき、脳血管性認知症では段階的に進行していきます。

その他の老化と認知症との違い

老化はただの物忘れだということは先に紹介しましたが、ただの物忘れなので日常生活には支障はありません。しかし、認知症では日常生活に支障をきたすようになってきます。認知症のみにみられる症状には下記のようなものがあります。

見当識障害

老化ではみられませんが、認知症では日付や時間、場所がわからなくなってしまいます。今が何月何日なのか、ここがどこなのかという意識がなくなります。進行してくると、人に関する意識もなくなり、自分が誰なのか、目の前にいる人(身内であっても)が誰なのかわからなくなります。

実行機能障害

認知症が進行してくると、実行機能障害が現れてきます。実行機能とは、物事を行うかどうかの判断や、物事を行うための段取りをたてることなどの、思考力・判断力を言います。

認知症が進行すると、実行機能が低下してしまうために、料理をする・買い物をする・掃除をする・電話をかけるなど当たり前に思えることでも、いくつかの行動を組み合わせて行うことができなくなります。

  • <知っておきたい認知症の基礎知識>原因・症状・老化の違いなど
  • <認知症に関する病気について>脳血管性・アルツハイマー・ピック病など
  • <認知症の予防と治療>介護・検査・診断・治療方法など
  • <認知症ケアに関わる介護資格>ケア専門士・(介護/社会/精神保健)福祉士など
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