認知症と上手につきあうケアと予防の方法【ニンチケア】
ピック病

ピック病……40〜50代に発症が多い若年性認知症

ピック病はあまり知られていない病気です。認知度の低さから、周囲の理解を得られなかったり、医師の誤診により適切な治療を受けられていない場合が多いです。また、診断基準や治療法が確立されていないので、患者の家族は手探りで介護にあたっているというのが実情です。

あまり知られていないピック病とは?

ピック病とは性格の変化、失語、同じような行動を繰り返すなどの症状を引き起こす原因不明の脳の病気であり、認知症の中でも最も人格障害が激しい病気です。

ピック病の脳内では何が起きている?

ピック病はアルツハイマー病と同様に脳が萎縮することで症状が起こります。アルツハイマー病は記憶に関係する海馬やその周辺が萎縮するのに対し、ピック症は感情や欲求に関わる前頭葉、言語や記憶・聴覚に関わる側頭葉が萎縮してしまいます。

そのため、記憶障害が主な症状としているアルツハイマー病と比べ、性格の変化や異常行動、失語が主な症状とされています。ピック病は前頭葉と側頭葉が萎縮することから、前頭側頭型認知症とも呼ばれます。

ピック症の症状とは?

ピック病には下記のような症状があります。

人格障害

ピック病の特徴とも言える激しい人格障害は、突然何事にも関心がなくなったり、騒がしくなったり、ひねくれた態度をとるようになったり、不潔なことをするようになったりと性格・人格が変わってしまいます。反社会的な行為によってピック病が見つかることもまれなことではありません。

例えば、働き盛りの分別のある大人が、ある日突然万引きで捕まり、ピック病が発覚したというケースもあります。ピック病では、欲求をコントロールすることができなくなってしまうのです。

滞続症状

意味不明な行動を繰り返します。また、一定の言葉や歌、表情を繰り返したりします。特に同じ言葉を繰り返す症状を滞続言語と言い、強迫的な言葉を繰り返したり、状況と合っていない言葉を繰り返したりすることがありますが、自発的ではなく外からの刺激によって発していることが多いとされています。

その他の症状

意味不明な行動を繰り返します。また、一定の言葉や歌、表情を繰り返したりします。特に同じ言葉を繰り返す症状を滞続言語と言い、強迫的な言葉を繰り返したり、状況と合っていない言葉を繰り返したりすることがありますが、自発的ではなく外からの刺激によって発していることが多いとされています。

  • 自制力の低下(相手の話を聞くことができず、一方的に話し続ける等)
  • コミュニケーションが取れなくなる(人に対して無視した態度をとる等)
  • 異常行動(浪費になる、窃盗をする等)
  • 感情の起伏が激しくなる(急に怒り出す、突然泣き出す等)

記憶障害・見当識障害

アルツハイマー病で主な症状としている「物忘れ」などの記憶障害と、時間・場所などがわからなくなる見当識障害はなく、記憶力や見当識、計算力などの知的能力は初期〜中期は保たれます。

記憶障害・見当識障害

CTやMRIで脳の萎縮を見つけることができます。また、SPECT・PETによって脳の血流や代謝について調べることができます。

また、ピック病の治療法は現在確立されていません。症状に対して、薬物治療を行うことはありませんが、ピック病そのものに対する治療は行わず、介護が中心となっています。

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