認知症と上手につきあうケアと予防の方法【ニンチケア】
うつ病,せん妄,認知症

間違えやすい病気や症状……本当に認知症? うつ病やせん妄との違い

認知症の症状があるからと言って、全て認知症と決めつけてはいけません。認知症に間違いやすい病気や症状について確認していきましょう。

早期治療のために知っておきたい「認知症」と「老人性うつ病」の違い

老人性うつ病とは、長年続けてきた仕事をリタイアしたときや、友人や配偶者の死、環境の変化があったときなどに発症することが多く、老化によって物覚えがわるくなった、体力が低下したなどの不安感からも発症することがあります。

認知症は脳の病気ですが、老人性うつ病は精神疾患なので治療すれば改善されます。症状は似ていても、治療方法は違うので、適切な治療を早めに始めることが重要になります。

認知症と仮性認知症

老人性うつ病は気分が沈んでやる気が出ない、ゆううつな気分、反応が遅くなるなどの症状があり、家事ややらなくてはならないこともしなくなってしまいます。

このような症状は認知症と似ているため、老人性うつ病は仮性認知症とも呼ばれます。

「認知症」と「老人性うつ病」の症状の違い

認知症と老人性うつ病の症状や症状の現れ方には下記のような違いがありますが、もっとも大きな違いは、老人性うつ病は自分の悲しい気持ちやさびしい気持ちを訴えるという点です。

症状が出る前

老人性うつ病は精神疾患です。症状が出る前に、気持ちが落ち込んでいたり、さびしさや不安を感じていることが多いです。しかし、認知症では症状が出る前の気持ちの変化はみられません。

経過

認知症は少しずつ進行していきますが、老人性うつ病は数週間〜数ヶ月で症状が改善されていきます。

症状の変化

認知症は日によって症状の変化はありませんが、老人性うつ病は波があり、良い日と悪い日があります。

症状への意識

認知症は認知症状が出ていることにほとんど意識がありませんが、老人性うつ病は認知症状が出ていることを自覚していることが多いです。

時間や場所の感覚

認知症では進行してくると時間や場所の感覚がなくなってきますが、老人性うつ病では時間や場所に対する感覚は保たれています。

なかなか区別がつかない「せん妄」と「認知症」

せん妄は、入院などで環境の変化があった時や薬(脳の機能に影響するもの)の使用などによって発症する意識障害です。幻覚や錯覚をみることで興奮状態になったり、異常行動をとるようになります。また、注意力や集中力の低下や見当識障害も伴います。

「せん妄」と「認知症」の症状の違い

認知症は脳の病気ですが、せん妄の原因はさまざまです。何かの病気が原因で発症する場合が多く、原因となる病気を改善すれば症状は良くなります。認知症とせん妄には下記のような違いがあります。

発症

せん妄はある日突然発症します。そのため、発症した日や時間をしっかり説明できます。しかし、認知症は徐々に進行していくため、いつ発症したのか特定できません。

症状の変化

認知症は徐々に進行していき、一日の中で症状の変化はあまりありません。しかし、せん妄は一日の中で症状が全くない時と症状が出るときとがはっきりしています。特に夜になると症状が悪化することが多く、夜だけせん妄の症状が出る場合もあります(夜間せん妄)。

また、せん妄は一時的な症状なので何ヶ月も続くことはあまりありません。

  • <知っておきたい認知症の基礎知識>原因・症状・老化の違いなど
  • <認知症に関する病気について>脳血管性・アルツハイマー・ピック病など
  • <認知症の予防と治療>介護・検査・診断・治療方法など
  • <認知症ケアに関わる介護資格>ケア専門士・(介護/社会/精神保健)福祉士など
  • <認知症コラム>サプリメント・相談窓口・運転免許取得/更新など