認知症と上手につきあうケアと予防の方法【ニンチケア】
治療,治療薬

認知症の治療……認知症治療薬やリハビリテーション

認知症は治らない病気とされています。しかし、近年では症状の改善や進行を遅らせる治療が行われています。どのような方法で治療していくのでしょうか。

薬物療法で家族を悩ませる周辺症状を改善

認知症の治療法の一つに薬物療法があります。認知症の症状は、中核症状(中心となる症状で、必ず現れる症状)と周辺症状(必ず現れるとは限らない症状)に分けられますが、現在治療が可能なのは周辺症状のみとされています。

周辺症状には、幻覚や徘徊などの問題行動があり、家族を特に悩ませているのは周辺症状なのではないでしょうか。薬物療法により、周辺症状を改善していきます。

アルツハイマー型認知症に使われる薬は?

症状や進行の段階によって、使われる薬や使用量が異なっています。

ドネペジル(アリセプト)

アルツハイマー病の原因に脳内の神経伝達物質アセチルコリンの減少が考えられていますが、ドネペジル(アリセプト)はアセチルコリンを増やす効果があります。

リスペリドン(リスパダール)

リスペリドンは気持ちを穏やかにする抗精神病薬であり、セロトニン・ドーパミン拮抗薬とされています。幻覚や妄想、意欲低下などの症状がある場合に使用されます。

脳血管性認知症に使われる薬は?

脳血管性認知症自体を治す薬はありませんが、原因となる脳梗塞や脳出血などの脳血管の障害の再発を予防する、脳血流改善薬や脳血管拡張薬などを使用します。また、認知機能障害の改善のために、アルツハイマー型認知症と同様ドネペジル(アリセプト)が使われます。

薬物療法で家族を悩ませる周辺症状を改善

認知症になると、部屋の中などにこもりきりになる場合が多いです。

しかし、それは、認知症の症状を進行させてしまう可能性があるのです。部屋にこもりきりになることは、何かを考えることが減ってしまい、精神機能を衰えさせてしまいます。

また、生活のリズムがなくなることや、活動意欲の低下にもつながります。

大脳を刺激するリハビリは多数あります

下記は大脳を刺激するリハビリの一部です。このようなリハビリには、精神活動を活発にさせる効果があります。デイサービスで行っているものもありますが、自宅でできるものは自宅介護の人にも、取り入れることができますね。

音楽療法

ピアノの演奏で音楽を楽しんだり、音楽に合わせて懐かしい歌を一緒に歌ったり、音楽に合わせて楽器(打楽器などのかんたんなもの)を鳴らしたりします。

園芸療法

園芸によって気持ちが和らぎ、(土を触るなどの行為により)触覚や視覚を働かせることで、脳に刺激を与えることができるとされています。

回想法

昔の写真などを見ながら、昔の出来事を思い出したり、グループで行う場合はテーマ(「高校時代」など)に沿って話してもらいます。

レクレーション

レクレーションにはゲームや体操など内容は様々ですが、体力や筋力、記憶力向上などの効果があり、非薬物療法として注目されています。また、生活にハリを与えます。

治る認知症もある!?

認知症は治らないとされていますが、治療によって治る認知症もあります。その一つに突発性正常圧水頭症(iNPH)があります。

この病気の主症状に歩行障害・認知症・尿失禁があり、脳室が拡大することによって脳脊髄液の流れが悪くなるのが原因とされていますが、脳脊髄液の流れを良くする治療(髄液シャント術)を行うことによって、症状の改善がみられます(この治療は脳神経外科で行われています)。

認知症状を伴う突発性正常圧水頭症の治療は、家族の介護の負担や社会の負担も軽減するとされ、注目されています。

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